「やったぁ!!!じゃあお菓子とか
たくさん用意してるように言っとくね♪」
そう言って
さえこは家に電話し始めた。
さえこのお父さんとお母さんは
すごく優しい人。
ただ1人の自分達の子供をとても大切にしてるのが
よくわかる。
あたしの両親とは大違いだ。
「ねぇさゆ。
相変わらずお父さんとお母さんから連絡ないの??」
「こんな何年間も放置してんのに、今更連絡なんてくるわけないじゃん。」
さえこは少し寂しそうな顔をする。
「別にあたしは今のままでいいよ。
そんな贅沢な生活はでき ないけど、不自由でもな いし。ママには凄い感謝 してるから。」
ママというのは
中学の時に捨てられたあたしを引き取ってくれた人。
居酒屋のオーナーをしていて気さくなとてもいい人だ。
「そっかぁ・・。何かあったら本当にいつでも言ってね??
さえこ、さゆの力になりたいから。」
「うん、ありがとうね。」

