それからお互いにずっと黙ってて、アタシは抱きしめられたままだった。 それがとても心地よくて。 離してほしくなかった。 でも。 「涼。本当にアタシでいいの?」 これが本当なのか不安になる。 もし、嘘だったら・・。 「俺は、香乃がいい。俺は、香乃が好きだ。1番大切なんだ」 「ぅん」 大丈夫。アタシ、涼を信じてる。 「涼・・?」 「ん?」 「好きだよ」 アタシの、初めての愛情表現だった。