あれから、涼の家に行っても俺はさっきの子が頭の中で気になっていた。
っつか、親は何してんだよ。
未成年なの知ってて、親もあんなコトしてるの知ってるはずだろ。
何でやめさせねぇんだよ。
あんなこと、これからいつだってできんのに、何で今してんだよ。学校行けよ。
「ひっ、弘?」
「あぁ?・・あぁ。ゴメン。考え事してた」
「どうせ、さっき弘のコト見てた子のコトだろ?」
「何で分かったんだ?」
「だてにお前の親友してねぇぞ。お前の顔こえーんだもん」
涼には全てお見通しらしい。
「まぁ、あとあと分かるんじゃねぇか?」
「そうだろうけど」
「あの子にしか分からないコトだってあんだろ。今、お前が考えてるみたいに、あの子にも考えてるコトだってあるだろうしな。まぁ、間違ってるのは確かだけど」
時々、涼の言うことは当たり前なコトを言っているのに、単刀直入に言われるから胸に刺さる。
「まぁな」
「とりあえず、今日は忘れたら?もう、会わないだろうさ」
「あぁ」