「ただいま」


「おかえり弘。夕飯どうする?」



母さんがエプロン姿で迎えてくれた。



「ゴメン母さん。今日、涼ん家泊まりに行くコトなったから」


「あら、そうなの?じゃあ、涼君も呼んで家で食べてから泊まりに行ったら?どうせ、お菓子とかで済ますんでしょ?」




確かに、いつも涼ん家に行っても菓子ばっかで、ちゃんとしたご飯は食べない。






「じゃあ、ちょっと連絡してみるわ」



部屋に戻って涼に電話をかける。






プルルルルルルッ。プルルルッ。



『はい、もしもーし』


「涼?あのさ、母さんがご飯食べてけって行ってんだけど、来ないか?」



『マジで?!行くに決まってんだろ!!じゃあ、すぐ出るわ!!』



張り切ったように返事をしてくれた。