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「あーぁ。肺炎なって死んじまえだなんて、ひどいコト言ってくれんじゃないの」






俺が、どんな想いで言ったか知らねぇくせに。


バカ野郎め。



まぁ、バカ野郎は俺か。






もう中に入ってしまった香乃の後姿。


俺は、どうしたかったんだろう。


アイツの手を。腕を体を。全て抱きしめたかった。




なぁ。香乃。



俺、本当にお前に会えてよかったよ。



さっき初めて会ったとき、怒りに満ちてた表情の中に悲しみがあった。



何もないって言ってたけど、心配だよ。





今は、何にもなれないかもしれないけど、俺はお前を支えたい。




香乃。俺、お前に惚れてんだよ。