プップー!!!


車のクラクションが聞こえてきた。


「おっ、やっと来た来た」



涼も反応して、車に手を振る。



「香乃ぉぉ!!!!ゴメンねぇ!!!遅くなったぁ」



「萌佳ぁ。遅いよぉ」



助手席から降りてきた萌佳は、ばっちりな格好だった。

まぁ、これだけ頑張ったら遅くなるね。





「涼」



運転席からもう1人の男の人が降りてきた。


その人は、涼とは違って落ち着いた雰囲気の人だった。




「香乃。コイツ俺の親友の岩崎弘(いわさきひろ)」


涼が紹介したあと、弘はこっちを向いて微笑みながら頭を下げた。




「よろしくね。香乃ちゃん。俺のこと、弘でいいから」



「よろしく弘。アタシも香乃でいいよ。何か、ちゃんづけされたら恥ずかしいし」




「じゃあ、自己紹介も終わったし、行きますかぁ!!」



この場を仕切っている萌佳の言葉に、みんな動き始めた。