「僕は今子供のカウンセリングの仕事をしています。この目では診察をすることができないので・・・。」


私は先生に抱きついたままうなずいた。



「でも・・・前約束したように小さな小児科を作ろうと思うんです。」



「はい・・・。」



「だから・・・今度こそ本当に幸せにしますから・・・結婚してください。」


私は一瞬信じられなくて聞き返した。
「えっ・・・?」


「結婚してください。」
そう言って先生は優しく微笑むと私のくすり指び指輪をはめてくれた。


私の目からはまた涙がこぼれた。


「はいっ・・・・!!」




「愛してます。」
そう言うと先生は無限の優しさを持って私の唇にキスをした。


「はい・・・。」



私はこの人を愛している。
人を愛することがこんなに幸せなことだったなんて・・・。


私はこの人と歩き続ける。
そう誓った――・・・・。




  


                      ―完―