「それより・・・啓介はっ!?!?啓介はどうなったんですか!?!?!?」
涙を流す私に向かって先生は無表情のまま静かに答えた。
「今は集中治療室で手術をしているところです。」


「・・・・。」
私はずっと口を開けたまま涙を流し続けた。


重い沈黙の中、静かに先生が口を開いた。
「おばあちゃんが来ているというのは嘘だったんですか?」
先生は私の目も見ずに聞いた。


「・・・・はい。」
「どうしてっ!?」
私はどうしていいのかわからなくなっていた。
辛くて辛くて・・・心が張り裂けそうで・・・・情けなくて・・・


「自分が何をしたかわかってるんですか・・・?」
私は無言のまま涙を流した。


「あなたのたった1人の家族でしょう?あなたが啓介くんを置いて行っても啓介くんは笑いながらあなたの元に来ようとしていたでしょう?なのに・・・どうして・・・。」
先生はそう言いながらも涙をこらえているように見えた。




「ごめんなさい・・・・。」
それだけしか言えなかった。


「僕に・・・謝らないで下さい。それより今は手術が成功するほうが先です。」