それはある日突然やってきた。


私が寝ていると息子の啓介(けいすけ)の苦しそうな息遣いが聞こえてきた。


「啓介?どうしたの?」
そう聞いてもただ苦しそうに首を振るだけだった。


啓介はしきりに咳をしたり、ゼイゼイ言ったりしている。



「啓介。病院行こうね?」
啓介はただ泣きながらうなずいた。



私は急いで着替えて啓介を抱きかかえると近くの病院へ向かった。




その病院は最近できたばかりで、深夜でも休日でもやっているというので人気のある病院だった。