「何ですか?」
先生は少し遠慮がちに
「あの・・玲奈ちゃんのことで・・・。」
「玲奈?」
「はい、あの・・なんていうか・・いつも
学校でまわりの子達と話しているのですが
あまり心から楽しそうにしているのを見た
こと無いような気がするんです。」
「・・・・。」
「いつも冷たい目で人を見ているような。」
「・・・・。」
「何かあるんですか?玲奈ちゃんには。」
「先生はすごいですね・・。」
乃吉は少し下を向いた後
「それは、俺が勝手に話していいような
ことではありません。」

2人の間に少し沈黙ができる・・。

「すみません、急に。」
「いえ、ありがとうございます。」

乃吉が3歩程歩いた後、振り向いて、
「そのこと機会があれば本人に聞いて
みてやってください。」

それだけ言うと、乃吉は小走りで帰って
行った。



『玲奈の事とは・・。あいつには
少し問題がな・・。』