「人に教える事は下手だったらしい」

 目の前にいたなら文句の一つも言ってやりたい。

「それでも積極的に学ぶ姿勢があるならば、何かは学んだはずだがね」

「何がだめなんだよ……。わかんねぇよ」

 ずっとオヤジの助けになっていると思っていた。

 オヤジが死んで、俺はオヤジの跡を継ぐんだって息巻いて──思えば、仲の良いハンターもいなければ、傭兵と同じ仕事をしたこともない。

 自分の不甲斐なさをつくづく思い知らされた。

「初めからやり直せ」

「──っ」

 ここまで言われては、さしものライカも頭に来たのか伏せていた顔を上げてベリルの後頭部を睨みつけた。

「だったらお前が教えろよ!」

「なんだと?」