『お母さーん。優の墓参り行ってくる-。』


『は-い。行ってらっしゃい。』


私は再び外に出た。
1人墓参りに向かう。



20分ほど歩いて優のいる場所についた。


私はゆっくり優の墓の前まで歩く。






誰かいる……。



私はそっと近づいた。





『優!?』



そこにいたのは、死んだはずの優。
私は驚いてその場に立ち止まる。



『こんばんは。優の双子の姉の静香(しずか)です。』

その人は私の方を向き軽く会釈した。


『え…?優の姉…?』



そういえば、優に姉がいるってことは聞いたことあったケド…
まさか、双子だったなんて……。




『あなたは…?』


『あ、相沢希衣那(あいざわきいな)です。』


『希衣那ちゃんかぁ。優からよく話聞いてました。…一番大好きな親友だって。』


『…そう、ですか…。』


私の目には自然と涙が浮かぶ。
私は黙って優の墓に花を供えた。



『…ねぇ。優が本当に自殺したと思う?』


静香さんは私をじっと見つめていた。


『思わないです……。』


私はお参りを終え立ち上がる。
そのまま私は帰る方向へ歩き出した。



『一緒に行っていい?方向、同じみたいだし。』



静香さんはそう言って私の少し後ろを歩き出した。


『はい。』


少しの間、沈黙が続く。