実は家が近いのを知って、両親が【あの事】を話した。

美音は優しいから、『過呼吸になったら私が助けます』って泣きはらした目で、
でもとても強い目でそう言った。

そう、私は【あの事】を思い出したら過呼吸になる。

「あ、り、がと。美音」
 
「ん」

「悪かったな」 

「西森君は悪くないです」

「ふーん。俺悪くねぇんだ」 

「へ?」
 
「じゃ、オモチャ決定な」

「はい!?」

「玩具?」

「俺の暇つぶしの相手」 

「「はい!?」」

「繭をそんな風に思ってる人に繭はあげません!!」

「み、おん?」

何言ってんのこの子。

「それに私生徒会で忙しいですし、相手出来ませんよ」

「大丈夫、明日になれば分かるから」

「「??」」