「だから!」

高井は、養護教諭が使っている机をバンッって叩いた。

「繭の心を開いて欲しいの!!」

「は?」

い、意味わかんねぇ

「繭、きっと私にも言えないの、心に溜めてる」

高井はシュンとしてしまった。

「親友って万能じゃないの」

「?」

「親にしか言えない事、親友にしか言えない事、あるじゃない?」

「あ、あぁ」

「だから、彼氏にしか言えない事も、きっとあるはず」

「あ?」

「きっと、西森君、繭のこと、好きになるよ」

「なんで、俺が」