「美華、クリスマスイブは一緒に休みが取れたから、二人だけでパーティしような。
レストランも予約入れてるから。」
『本当!
やったぁ~、久しぶりにりゅうとデートだぁ。
お洒落していくね。』
「その日は、お昼に迎えにいくから、昼食はばあちゃんちの店で軽く食べて、その後渋谷かどっかに行こうよ。
夜は7時にコースディナーを用意してるから。」
『じゃあさぁ、GTSでカラオケでもする?』
「いゃあ、さすがにGTS行くとイブに仕事してる皆からひがまれそうで……」『だよね!』
「で、ボーリングとか、ビリヤードに行ってみないか!?
それか、違うカラオケ店。」
『それじゃあ、GTSじゃないカラオケ店にする。
お洒落してボーリングはちょっと……』
「そっかぁ。
わかった。
良いところ予約しとくよ。」
『後1週間、待ち遠しいなぁ・・・』
「だね。
二人一緒に休み取らせてくれたから、それまではガッチリと働くぞぉ~!」
『今までも充分ガッチリ働いてるじゃん!』
「アッ、そうだよな。
そのせいで、美華と一緒に紅葉狩りに行くとか言って、結局行けなかったし、本当にゴメンな!」
『しょうがないよ。
その代わり、来年は絶対に行こうね!』
「あぁ。約束するよ。
あらかじめ、どこの紅葉が良いか調べて行き先も決めておくよ。」
『絶対だからね。
約束破ったら、口きいてあげないから!』
「それは困る。
必ず連れていくから、楽しみにしてて良いよ。」
『それから、棚橋さんの事なんだけど、あの人の誘いにはのらないでよ。』
「当たり前じゃないか。
彼女とは、今は一切関係ないんだから。
心配しないで。」
『心配だから言ってるんじゃん!
あの人には、仕事ですら近づいて欲しくないんだから。』
端から見ている人が居れば、何てくどい彼女なんだろう!って思われるかもしれないが、私の危機察知アンテナが、うるさいくらいにあの女に反応するんだから仕方無いじゃない。
そして、あっという間に1週間は経ち、今日はこれから終業式である。
と言っても、特別に全校朝礼があるわけではない。
各科ごとに集まり、科長と担任から休みの間の注意事項を聞いて終わりだ。
それが終わり解散となった。
直ぐに帰宅して、美華を迎えに行く準備をしているとき、携帯が鳴った。
ディスプレイには、【新星MUSIC 企画推進室】の文字が……
この電話に出たら…………嫌な予感がしたので、電話を留守モードに切り替えた。
折角の休みを、バイトで邪魔されたく無かったからだ。
なんと言っても今日はクリスマスイブだから。



