KISS AND SAY GOOD-BYE

 



多分、男子は人数が少ないから、まとめて一ヶ所で受けたんだろう


そして、見事に合格したぜ


これからバラ色の高校生活が待っているんだ!


入学式の前日なんか、興奮して殆ど眠れなかったぜ


そして迎えた入学式


俺は、その時初めて知った…………


騙されてた事に…


何でだ~~~~ッ!?


機械科って、野郎しか居ねぇじゃねぇか!


何がハーレム状態じゃあ!


男臭くて死にそうだよ~ッ!


まぁとにかく、工業科には楽しみは転がって無いから、休み時間には、工芸科の校舎にダッシュだ!


あっちに行けば、8割は女子だもんな!




*******************


あれから2週間経ったが、相変わらず回りは男・男・男…!


当然だけど、面白くねぇ!


工芸科の校舎は遠いから、10分間の休み時間じゃあ物色どころか、目の保養にすらならない


昼休みに、もう一度やって来た工芸科の校舎


ふと見ると、同じ中学校の柘植さんを発見


「お~い、直美!」


『桧山君、どうしてこの学校に居るの?』


「どうしてって、この学校を受験したんだ。」


『あんなに頭が良いのに!?

なんだよMのバッジ付けて!

機械科に居るんだ!』


「まぁ、そう言う訳だ。

ところでさぁ、1年の女子で可愛い子居るか!?」


『何言ってるの?

目の前に要るじゃないの!』


「直美、殴られたいのか!?」


『ジョークじゃん!

うちのクラスメイトに可愛い子居るから、紹介してやろうか?

1人1000円くらいでどう!?』


「やっぱ1発殴らせろ!」


『だから、ジョークだって!』


「で、可愛い子は何処に居るのかなぁ!」


『じゃあ、ここで待ってなよ!

連れて来るから。』


「あぁ。わかった。」


と言うと、直美は猿の真似をしながら、教室の中に消えて行った。


相変わらず変わった奴だなぁ。

きっと将来は女芸人だな!


なんて考えていたら、直美が平泳ぎをしながらやって来た。


何やってるんだアイツは…………


『桧山君、お待たせシマウマ!』


「何がお待たせシマウマだよ!

で、可愛い子は何処に居るんだ!?」


『そこのドアの陰に居るからちょっと待ってて

ミカミカ!

出ておいでよ!』


とドアに向かって叫んだ