そして、もう直ぐクリスマス。


色んなイベントを開催する為に、毎日忙しくバイトをしながら過ごし、漸く俺は美華と一緒に終業式に出ていた。


「なぁ美華、クリスマスってメチャクチャ忙しいだろう!

だから、一緒にクリスマスパーティーって訳にいかないだろう」
な!

付き合いだして初めてのクリスマスなのにごめんな!」


『しょうがないじゃん!

新星GTSの副店長さん!

頑張って、年内を乗り切ったら正月休みだから、その時にゆっくり遊びましょう。』


「そうだね!

ところで美華、こんなにバイト入りまくってお父さんは怒らないのか!?」


『大丈夫!

若い時は何事も経験だから、遣るなら何でも一生懸命遣りなさいだって!

私は、成績も落としてないから問題ないの。

大学に行く予定も無いし……』


「エッ!?  美華って大学行かないのか!?

俺は、一応大学目指すよ。

出来れば、W大学の国際教養学部に入って、そこにある付属機関のメディアネットワークセンターでも、講義を受けたいかな!?なんて考えてるんだ!」


『リュウは凄いね!

先の先まで考えてるんだ!

私って、この高校に入って9ヶ月が経つけど、まだ先の事なんて考えたこと無かったよ!

成りたいものも別に無いし、卒業して20才に成って、リュウのお嫁さんに成れたら、それで良いかなって。』


「美香が俺の奥さんかぁ!

それ良いなぁ。

じゃあ、毎日美味しい夕食を楽しみに帰れる家庭を作ってくれよ!」


『り……料理…。

やばいかも!?

私、料理は食べる方専門だからなぁ!

リュウが、寄り道しないで真っ直ぐ帰宅したくなるくらい美味しい夕食が作れるように、頑張って料理学校にでも入ろうかな!?』


「そりゃ楽しみだ!」


『頑張って韓国料理も覚えちゃうんだから!』


「だったら俺は、しっかり勉強して大学を卒業したら、良い会社に入って、給料イッパイ貰って、美香を楽させてやるよ。

そして、美香の好きな絵を自由に描ける、アトリエのある家を建ててやるよ。」


『それ最高!

期待してるね!』