KISS AND SAY GOOD-BYE





『ところで、君達と社長って、どういった関係なんだい!?

差し支えなかったら教えてもらえないかい。』


「私の父が、高山社長と仕事の関係で昔からの知り合いだそうです。」


『君のお父さんの知り合いなんだ!

お父さんって……』


「父は、ひまわりTVの社長なんです。」


『ひまわりTVの社長さんの娘さんが、どうしてアルバイトなんか!?』


「だって、リュウじゃなかった、桧山君が高山社長にカラオケ店の手伝いを頼まれて、目一杯バイトに入るって言うから、……そうしたら会えなくなっちゃうじゃないですか!

だから、私も高山社長に頼み込んで、雇って貰う事にしたんです。」


『桧山君!

愛されているねぇ。』


「ハハハ……

美華は、お嬢様だけど、そんじょそこいらのお嬢様とは、一味も二味も違いますからね!

兎に角、行動力と探究心は人並み外れてますから。

きっと、新しくオープンするカラオケボックスの大きな力になると思います。

私は、ヤッパリ美華と一緒で、父が高山社長と知人らしくて、可愛がってもらってます。

でも、16才で高校生の私に、いきなり副店長に成れって、無茶苦茶ですよね!?」



『あの人は、いつもそんな感じなんだよ!

いきなり平社員を課長にしたり、入社したてのアナウンサー見習いに、何の研修も無しで行き成り司会の仕事を遣らせたり。

兎に角、驚かされるよ。

でも、行き成り抜擢された人達は、なぜかちゃんと仕事をこなせているんだよな。

多分、社長は、人の適正を見抜く勘が働く人なんだと思うよ。』


「そうなんですか。

じゃあ、私も社長の期待に応えられる人材に成らなくっちゃですね!?」


『何言ってるんだい!?

もう既に、期待に応えてるじゃないかい!

今日の初の打ち合わせで、あれだけ素晴らしい意見を言って、俺に危機感を与えたじゃないか!

それだけでも、十分社長の思惑通りなんじゃないかなぁ。

これからも期待しているよ。』


「はい、頑張ります。」


『滝本さんも、宜しくな。

これからが、ほんとのスタートだから。』


「はい、素敵なお店にしましょうね。」