KISS AND SAY GOOD-BYE






再び車に乗り込んで向かった先は、みなとみらいはクイーンズスクエア横浜である。



駐車場に車を停めて、二人でショッピングだ。



キャラクターグッズやアクセサリー、洋服なんかを手にとって、最近流行のファッションや流行りのおしゃれアイテムなんかを見て楽しんだ。



夕方6時過ぎに、パン パシフィックホテル横浜(現在の横浜ベイホテル東急)にチェックインした。



今日の日の為に、4月の頭に予約を入れておいたのだ。



奮発して、グランドコーナースイートのベイブリッジビューの部屋だ。



この部屋は人気の部屋で、もし仮に3ヶ月前だったとしても予約を入れる事はほぼ不可能だ!



インルームダイニングで、クリスマスディナーコースを予約しておくことも忘れていない。



チェックインを済ませ、ポーターの案内で、部屋にやって来た。



8時にディナーを持ってきてほしいと頼み、ポーターが出ていくと、美華が、



『りゅう、見てみて‼

ものすごくキレイな夜景!

観覧車もライトアップされてるし、海の向こうも橋も街もクリスマスイルミネーションが凄いわよ。』



「本当だね。

でも、美華の方がもっと綺麗だよ。」



『ハハハ…本日二度目のキザなセリフが出ました。』



「一度言ってみたかったんだもん。

でも、本当に凄いなぁ。

ディナーが来るまで後1時間くらい有るから、こっちおいで!」



と言って、窓の横にあるソファーに座らせ、俺はジャケットの内ポケットから小さな包みを取り出した。



「メリークリスマス!

はい、これ。

俺からのクリスマス プレゼント。」



『ありがとう!

今、開けていい!?』



「どうぞ。」



美華は、丁寧に包装紙を剥がしていき、中から出てきた淡いピンクのケースを開けた。



『まぁ、キレイな指輪。

これってルビーね。

それにしてもお洒落なデザインね。』



「気に入った!?」



『モチロン!』



「実は、これって俺がデザインしたんだぜ。」



『本当に!?』



「嘘なんて言わないよ。

美華も知ってると思うけど、高校ん時のクラスメート、柘植 直美の実家は宝石店をやってるだろ!」



『勿論知ってるわ。

ジュエリーTSUGEっていったら、関東じゃトップ3に入るくらい大きな宝石店だもん。』



「彼処では、オリジナルのアクセサリーを作れるだ。

だから、世界に1つしかない美華の為だけに作った、俺からの1点物の指輪のプレゼントだよ。」



『めちゃくちゃ嬉しくて……、涙が……出てき…ちゃった………。』



涙をいっぱいに溜めた美華が、目をうるうるさせながら、俺を見つめている。



「内側に入っているイニシャルは、俺が入れたんだから。」



『本当にありがとう。

一生大切にするからね。』



「うん。

さぁ、嵌めてみて!?」



俺は、その指輪を手に取り、美華の右手の薬指に!



『わぁ、サイズもピッタリ。

真っ赤なルビーが、キラキラ光ってクリスマスを最高に盛り上げてくれてるみたい。』



「良かったぁ。

サイズを聞くと、美華にばれちゃうから、直美にきいたら間違いなく7号だって言うけど、あいつの言うことがどうしても信じられなくてさぁ。

俺の薬指のサイズを計ったら22号だったから、美華なら10号くらいじゃないのか!って思ったんだ。

そしたら、直美の奴が7号で間違いないよ。

私を信じなさい。っていうからさ、ますます信じられなくなって……。

そしたら直美が、【もし、サイズが間違っていたらお代は要らないよ!】なんて言うから、それで7号で作って貰ったんだ。

お代、要らないよ!って言った瞬間、お袋さんに頭叩かれてたけどね。」



『そりゃ直美は私のサイズ知ってるわよ。

前に、直美が持ってた指輪を嵌めさせて貰った事あるもん。

私と直美の指のサイズはほぼ全部同じなんだよ。

指の長さは、私の方が長いけど。』



「そうだったんだ。

だから、あんなに強気な発言をしてたんだな。」



『そう言えば、長いこと直美に会ってないなぁ。

何してんのかなぁ!?』



「勿論、お笑い芸人遣ってるよ。

最近、たまに深夜のバラエティー番組に出てるんだぜ。

まだY本のスクール生なんだけど、既にテレビデビュー果たしてるんだから、たいした奴だよ。」



『本当に!?

知らなかったぁ~‼』



「なんか、美人女芸人枠みたいなので出てたよ。

まぁたしかに、あいつは口を閉じてジッとしてたら美人だからな。

動いて喋ると百年の恋も覚めるって、菊太郎(高校時代の友人)も言ってたけど、マジで直美のパワーは半端ないからなぁ。

大人しくしてると、ほんと騙されるよ。」