タイムリミットとなり、これから審査に入ろうとしていた。
美容師・理容師達は、順番に施術のポイントを説明しながら、それと同時にモデル達は審査員の指示を受けて、後ろを向いたりターンしたりしていき、又その時の様子は撮影されていった。
結果が発表されるのは午後からなので、一旦休憩となる。
会場内には、相変わらずノリの良いハウスミュージックが流れている。
俺と聖美さんは、食事を取るため、控え室になっている部屋へ戻ることにした。
すると、
『りゅう!』
「美華!
今日は来てくれてサンキューな!
一人で来たのか!?」
『ううん、ママと一緒にだよ。
ママは今、副総理の奥様とロビーで談笑中よ。』
「えっ!
藤浪副総理の奥様と知り合いなの!?」
『あらぁ~♪りゅう君、二又がばれちゃうわねぇ~‼』
「何言ってるんですか聖美さん!
誤解を招くようなこと言わないで下さいよ。」
『りゅう、どういう事!?
もしかして真優ちゃんとも付き合ってるの!?』
「な訳無いじゃん!
あれ!?でも美華、藤浪としりあいなの!?
あいつは、俺とおんなじ学部のツレってだけ!」
『真優ちゃんとは、幼稚舎の時から知ってるよ。
小学校中学校も一緒だったし!』
「そうなんだ。
アッ!こっち来るぞ!」
『あれぇ~美華ちゃんお久~♪
りゅう君の彼女って、美華ちゃんだったんだ!
美華ちゃんじゃあ勝てるわけ無いわよねぇ。』
「当たり前だ!」
『りゅう、その言い方はヒドイわよ。』
「美華、こいつはツレだから大丈夫!
良いヤツだってわかってるし。」
『それはそうとりゅう君、岩崎君達も来てたわよ。』
「あぁ、さっき若菜ちゃんと一緒に居るところ見た‼」
『皆さん、そろそろお昼御飯にしませんか!?
沢山お料理あるから一緒に食べましょうよ!?』
「藤浪、マジで!?
美華も聖美さんも一緒にたべようよ。」
『でも、良いのかなぁ!?』
『良いですよ。
うちの学部の友達も、皆呼んで来ますので、大勢で食べましょ。
りゅう君、美華ちゃん、良いよね。』
「もちろん。」『私も良いよ。』
結局、同じ学部の桑原や岩崎も交えて、10人が向かったのは駐車場!
「なんだ!このロケバスみたいなのは!?」
『うちのママの趣味のキャンピングカーよ。
これで、パパ達と家族でキャンプしたりって思ってたんだけど、パパが文部大臣になった辺りから、パパは忙しくなって、副総理に成ってからは今じゃママも忙しくて、殆ど運転しなくなった無駄に大きな自家用車よ。
でも、ウィンドウは防弾ガラスだし、ボディーも強化金属入りの装甲車にちかい強度なんだって。
今日は、りゅう君達と皆で食事出来るようにと思って、これで来てもらったのよ。』
「さすが、副総理の娘!」
『お邪魔します。』と言いながら冷房の効いた車内へ!
藤浪のお袋さんや美華のお母さんも一緒に楽しく食事して過ごした。
「そろそろですね。
聖美さん、会場に戻りますか!」
と言って車外へ!
外は40℃近い真夏の午後、容赦ない日差しに一瞬クラッ‼とした。
そして、運命の瞬間が目の前に迫ってきたのだった。



