「モシモシ、美華!
今、家の前に着いたからな。」
『分かった。
直ぐ出るからね!』
電話を切って1分くらいで美華は現れた。
ストーンウォッシュの黒のGパンに、俺がプレゼントしたホワイトスネイクのプリントTシャツ、黒の牛革のグラディエーター サンダルと言う出で立ちだ。
「お早う!」
『お早う!
お待たせ。』
「そんな!
待ってないよ。
はい、メットかぶって!」
と言って、美華専用のヘルメットを渡した。
『そろそろフルフェイスヤバイね!
やっぱり夏は半キャップじゃないと暑くて堪らないわ!』
「そうだね!
今度から、ゴーグルと半キャップ積んどくよ。」
『有り難う。
さぁ行きましょ!』
環八を北上して国道20号線を東へ!
15分余りで環七に入り、豊玉陸橋から目白通りへ右折したら、見馴れた景色が目の前に拡がっていく。
神田川を渡り、北新宿図書館の裏に回り、さらに北に数メートル進んだ突き当たりに平井誠の自宅が在る。
『ここがマコチャンのお家!
結構大きいお家ね!』
「庭の池に、数十万円もする錦鯉が泳いでいるんだ。
中学ん時に、吉川と一緒にその池で釣りして、親父さんにゲンコツ喰らったんだぜ!」
『相変わらず悪ふざけしてたのね!』
「ハハハ……。
さぁー中に入ろう。」
インターフォンを押すと、
『はい、どちら様ですか?』
と、マコチャンのお袋さんの声が!
すると美華が、
『こんにちは!
クラスメートの滝本です。
桧山君と参りました。』
『いらっしゃい!
どうぞそのまま中にお入りください。』
『それでは失礼します。』
と言って、俺達は門を押し開け中に入り、庭の横を通って玄関の方へと向かった。
「昔は、この庭でサッカーして、親父さんの大事にしていた盆栽をフンサイしたことが合ったんだよなぁ~♪」
『リュウ、あんた達実はわざとやってたんでしょ!?』
「だって、こんなに広い庭、遊ばない方がバチがあたるだろ!?って言ってたもんなぁ。」
『マコチャンがかわいそうね。』
「いやぁ、マコチャンも一緒になって遣ってたから!」
玄関の所に、マコチャンが来ていた。
『吉川君と谷さんはもう来てるよ。』
「えらい早いなぁ。
まだ10時45分くらいだろ。」
『10時半には来てたよ。
まぁ、バスの時刻の関係で、ちょうど良い時間帯が無かったんじゃないかな。
さぁ上がって。
滝本さんもようこそ。
このスリッパ使ってくれたら良いから。』
「吉川達は!?」
『熱帯魚の部屋だよ。』
マコチャンは、美華も早く自分のコレクションの熱帯魚達を見てほしくてウズウズしているのが、手をとるようにわかる。
満面の笑みで、2階の熱帯魚専用の部屋に案内しようと急かしてくるもんだから、相変わらずだなぁ~、初めて俺が来た時と全く一緒だなぁと苦笑しながら、マコチャンの後に付いて2階へと階段を昇っていった。



