「俺は梨花のことが好きでしょうがなかった。 だけど、梨花には好きな奴がいたんだ。」 「梨花はそいつのことが好きでそいつも梨花のことが好きだった…。 所詮俺は天使だからそいつに勝ち目もなく呆気なく梨花を奪っていった。」 ―――。 一瞬静まる部屋。 あかされるカナトの過去。 あたしの中では梨花の話を聞きたくないのと、 カナトの過去が知りたいのが、 ゴチャゴチャに混ざっていた。