バイクで30分。ついたとこは廃旅館。
「どこ?」
「空斗さんっ」
男の子が近づいてきた。
「山本、肩かせ・・・」
「は、はいっ」
その・・・山本くんが急いできた。

で?あたしは放置かよ・・・
入り口でつったってると
「何やってんだよ。こいよ、明莉・・・」
今、明莉って・・・。
「はやく・・・俺いてえんだよ」
「ご、ごめん」


ついたとこは・・・すごい、不良のいる所。
「誰?お前」
後ろから声をかけられた。
「明莉です・・・」
「ふーん」
「てか、あんたは?自分の名前も言わずに人に聞くわけ?」
「俺?俺は・・・竜」
竜?かわいい名前。
「お前、今、かわいいって思っただろ」
「なんでわかったのー?」
「まじかよ・・・」
「あ・・・ごめん」
こいつも超能力?
「はは。おもしろいねえ?」
「あ?」
「へ?」
「あ・・・ごめん」
つい、おもしろいと言われて、キレました。
「ぷはは・・・」
「むかつく・・・。ごめん。でも、まじ」
「悠を怒らしちゃだめだよ?」
竜くんが忠告してる。
「別に」
「俺怒らしたら怖いよ?」
「勝てる自信ある」
「まじ?やるか?」
なんだ、この会話。おまえら不良か?まじで
とか思ってる間に
「うおおっ」
ぱんちがきた
「反射神経やべーな。お前」
「て・・・てめえー」
ボコっ
ドカッ
「いったあ・・・」
バンっ
壁に押し付けられた。
「な?お前は俺に勝てない」
少し笑った。
「どうかな?」
バンッ
「ってーなあ」
ボコっ
バンッ
「馬鹿にすんな」
バキッ
ボコっ
「ギブ・・・ギブ・・・。俺の負け」
「わかった」