気を取り直して、だれもいなくなった教室で探し出す。
「ない・・・かあ・・・」
取られるってないもんねえ?第一人の携帯とって
どーすんだあ?

落としたっけ?
落とした?ん?

「あーーーっ」
思い出した!春川に抱き上げられた時にぃ・・
急いで1年生の廊下に向かう。有る事を信じて・・・。
あれ?ない。
「あるわけないよね・・・」
あー、どーしよ?
これから家に
「携帯無くしました。」って帰らなきゃ・・・
あたしがあきらめて鞄を持つと
「あきらめんの?明莉ちゃん」
この声はぁっ・・・
「春川空斗っ!」
「何?」
春川が、春川が、廊下にもたれかかっていた。
それも、血だらけで・・・
「ねえ?どうしたの?」
あたしはすぐ駆け寄った。
「はい。お前の・・・携帯・・・」
探してくれたの?血だらけで?
「どうして?どうしてなの?」
あたしの頭にはてなが浮かぶ。
「お前の携帯取られてたんだよ」
「取られてた?誰に?」
「あの、1年坊に」
え?あの、あたしが同情した1年生?
「・・・だから、ぶつかったの?」
「そーだよ」
「でも、あんた喧嘩強いよね?」
「お前の事襲う・・・って」
え?・・・嘘。逆らったら?
「なんでよ?なんで、アタシの為に?」
「悪いかよ。てか、ココで話すとヤバいから、来て」
「どこに?」
「どこにって・・・。まあ、きて」
「・・・やだ」
怖い。怖いもん
「襲わねーよ。だれも」
「わかった」
あたしはおそるおそるバイクの後ろに乗った。