「松下さん―――…」


「深青ちゃん、お願いだ。

もちろん、今回の事件の報酬は払わせてもらうよ。

もう、深青ちゃんしか頼れる人がいないんだ。

もちろん、私たちもバックアップはするから! 

頼む!」





 頭を擦り切れるほど下げられてしまった深青は、さゆりたちへと視線を向けた後、「わかりました…」と了承した。











 それが、聖マリオネット女学院に深青が入学することになった経緯(いきさつ)だった。





 しかし、引き受けた後で判明したことがある。


 それは―――…、相手が深青の能力である陰陽道ではなく、西洋魔術を使っているらしいということ。


 こうなると、深青でさえも、どう手をつければいいのか、わからなかった。