「それにね、少し気になることが内部で起きていてね」
「内部というのは、『一陣風霊会』でのことですか?」
松下はコクリと頷く。
「実は、ここ最近何度か『如月深青』という名でメインコンピューターにアクセスをしている人物がいてね」
「それって!
『一陣風霊会』の中にお姉ちゃんのことを調べている人がいるってことですか!?」
さっきまで黙っていた唯香が身を乗り出して、松下に問いかける。
「まあ、そういうことになるかな…」
「誰なんですか!?」
間髪いれずに聞き返す唯香。
「唯香、落ち着きなさいよ」
なぜか、すごく興奮気味の唯香を止めると、逆にすごい形相で深青は睨まれてしまった。
あまりの形相に、少し体を仰け反ると、あからさまに溜息を吐かれてしまった。
「お姉ちゃんは、さっきのことといい、落ち着きすぎなの!
自分のことを調べているやつがいるんだよ?
そんなの普通は落ち着いてなんていられないでしょ!」
「う、う~ん…。
まあ、気にはなるけど………」
だからと言って、ここで興奮していても始まらない。
こんなところで、松下の言葉の揚げ足を取るほうが、聞きたいことの先を聞けないと思ってのことだった。

