「やっぱりそうだよね。千尋くんって、モテるんだぁ…」


「当たり前でしょー?
中学んときなんて、ファンクラブまであったらしいよ。」


「えっファンクラブ?!」


ファンクラブなんて、漫画やドラマの世界かと思ってたよ…


「この様子じゃ、高校でもファンクラブできそうね(笑)」


「えー!どうしよう美穂ちゃん!わたし…」


「いいじゃん、あんた、今月から千尋くんと一緒に住んでるんでしょ?」


「そうだけど…でも千尋くんが望んだことじゃないよ…?」


「でも、ほかの子が知らない千尋くんを見れるわけだし、
一緒にいられる時間も長いのよ?」


「うん…」


「うん…じゃないわよ。
結衣、千尋くんのこと、小学生のころから好きじゃない!
せっかくまた会えたんだから、がんばってみなさいよ。」


ニコッと笑ってわたしを励ましてくれる美穂ちゃん。


「美穂ちゃん…わたし、がんばるっ!!!」