「えー、今日から君たちも我が緑ヶ丘高校の一員です。
部活に勉強に、良き友と…」




「ねえねえ、あの人、かっこよくない?」


「え?どこ?どの人?」


「ほら、あの黒髪で背高い人。C組の。」


「わ、まじだ!どこ中かな?」


「彼女とかいるのかな?」


「あとで声かけに行こうよー。」





校長先生の話の途中でふと耳に入った、女の子たちの声。



「結衣、あの子たちが言ってるのって、千尋くんのことじゃない?」


隣にいた美穂ちゃんが話し掛けてきた。