「ねぇ ケーキ入れるから
冷蔵庫開けるよ?」



声をかけ


キッチンへと向かう私を




後ろからいきなり抱きしめてくる塚本さん





「…ひゃっ ビックリした〜
ケーキ入れてこなくちゃ…
塚本さん?」




「……なんで…」




「えっ 何?」




抱きしめる腕に更に力を込め



耳元で話しつづける塚本さん





「何で…?

何で美佳はオレのこと

いつまでも“塚本さん”って呼ぶの?」





くるりと体を向き変えられ


正面から抱きしめ直される





「あいつのことは
“祐輔”って呼ぶくせに…」





言い終わると同時に





ぶつかるように重ねられる唇








唇の間から舌が入り込み




私の舌を探し出す






絡めながら激しく吸われる




「………んっ…」




…甘い吐息がもれる






歯列を順番に舌でなぞられ





―力が抜けそう…





ケーキを握る手が震える…