何が神じゃ・・・

人々を想い人々に想われ神となり、千年を越える時が経つ。

許せ我が子らよ・・・

その間、唇を噛み締め幾多の苦難を乗り越えた。

この無力を許せ・・・

神とはいえ、心は人の子。泣きたいこともあった。けれど涙は流さなかった。

くる・・・

神になり千年。初めてサクラの頬を涙が伝った。


2011年3月11日14時46分。
サクラの涙が地に着く、それと時を同じく。

大地は何かを振い落すように、激しくその身を震わせた。