風呂上り、トモカは浮かれていた。

 まず、自宅に帰ってきて家の中に自分以外の誰かが居る。
 そのことが何より嬉しいのだ。

 それが――少し年が若いとはいえ――とびきりの美少年。
 トモカに浮かれるなと言う方が無理な話かもしれなかった。

 カズキはトモカが風呂から上がるのと入れ替わりに風呂場に入った。
 膝の傷に障るといけないのでシャワーだけを浴びるはず。