オカシナふたり

――この部屋にこのまま居ても良いのだろうか?

 まだ幼い思考回路がそんな疑問をはじき出す。
 とりあえず、だ。ココは知らない人間の家、しかも無人の家にずっと居座るのもまずいだろう――そう考えて家から出て近辺で女性が通りがかるのを待とうと思い立つ。

 ただ、自分が家の外で待っていて……もしも女性が帰って来た時にすれ違ってしまい、お礼も言わぬまま消えたと思われたら……それは心苦しい。

 そう思い、手紙でも残しておこうと考えて紙とペンを借りようと部屋のテーブルの上に視線を移したとき――テーブルの上に置手紙があることに気が付いた。