「おはよ、達耶!!」
後ろから誰かに声をかけられる。
俺が振り返ろうとするとそれより先に相手が俺の前に出てきた。
「あっ柚凛。
おはよう」
俺はあの時から気まずくてずっと柚凛を避けていた。
でもそう思ってたのは俺だけだったみたい…。
二年生に進級してから話す機会がすごく増えた。
同じクラスで同じ委員会…。
話さない方がおかしいと思う。
でも…俺は知ってるんだ。
龍薫が俺と柚凛の話してる姿を悲しそうな瞳で見ていることを。
ねぇ…
お願いだからそんな瞳しないでよ。
今すぐ抱きしめたくなっちゃうじゃん。
友達のままではいられなくなるから。