ぱちっ、ぱちっ、外は、雨が降ってきていた。
やねに雨粒の当たる音が聴こえる。
そして、とことこっ、とことこっ、室内でかいだんを上がる音が聞こえていた。

ひゅーっ、ぱっ、もこもこっ、ひゅーっ、ぱっ、もこもこっ、という音が聞こえる。
子供は、その音の聞こえる方に近づいて行った。

とことこっ、とことこっ、上に上がって行く音が聞こえ、覗きこむように見ていた。
見えて来た、大人には、見えない世界が・・・見えて来た。

茶色く、動くねずみみたいな生き物。
とことこっは、やはり、かいだんを登っていた。 そして、 ひゅーっ、は、天井からおちている音だった。

もこもこっ!?は、パラシュートみたいにつばさ!?を広げて、体を外の雲みたいに変えて浮かしている下りてくる音だった。
興味があって、ず〜っと見ていた。

その二匹の動物もこちらに気づいたらしく、また、さっきとは、ちがうことをした。
もこもこっ、と雲みたいに体を変えて浮いては、七色の優しい光を放っては、点滅し、下に下りてきた。
楽しくてずっと見ていた。

「ゆきっ、ご飯よ〜早くきなさ〜い」
「は〜いっ、またね、ねずみさん!?・・・」
そして、さよならをした。