バスに、背中を押されたように飛び乗った。

窓の外の康くんが、
どんどん小さくなる。



どうして、
こんなに私を想ってくれる人を
同じ気持ちで、好きになれないんだろう。


こんなに、こんなに、
大好きなのに。



康くん、ありがとう。
ごめんね。



こんな思いは、虫が良すぎるかもしれない。
けれど、せめて願うよ。


どうかいつも、
君が笑ってますように。






― fin ―