私の腕の中には
気持ちよさそうにスヤスヤ眠る
黒い子猫。



もしこのマンションが
ペット禁止だったりしたら
私この人に迷惑かけちゃう...。



「大丈夫だよ、ここはペットokだから」



私の心を見透かしたように
クスっと笑う男の子。



そんな彼を見て


「よかった」


私も小さく微笑んだ。





エレベーターを降りて
奥に進むと少し大きい
綺麗なドアがあった。



男の子は慣れた手つきで
オートロック式の鍵を開ける。



カチャ



そんな音が聞こえ
大きな扉は開かれた。