「そっか...じゃあ、おいで」



男の子は私の手をとって
歩き出した。



「え...あの、行くって何処に?」



いまいち状況を把握出来ない私は
珍しくあたふたしていた。



「俺の家」



シレっと答える男の子に
少し驚いた。


...普通初対面の女の子(←しかも高1)を
自分の家に連れて行くか?



ああ。お持ち帰りって奴か。


「女の子があんな場所に居たら危ないでしょ」


脳内で意味不明な妄想を繰り広げていると
男の子にそう言われた。



「しかも雨降ってるんだし...風邪引くよ?」