迷い猫






それから少し歩いて私の家に着いた。



思っていた通り、家の電気は消えていて、誰も居なかった。



私は足早に2階の自分の部屋へ行って、制服と勉強道具等を持って家を出た。



こんな所でパパやママに鉢合わせしたら、めんどくさい。



「それで全部?」



「うん、必要な物はこれで全部」



「そっか」



アオがそれ以上聞いてくる事は無かった。



でも空いてるほうの手で、私の手をぎゅっと握っていてくれる。



.....心がぎゅっと熱くなった。