でも、アオが居なくて寂しかったのは確かだし。
私は否定しない事にした。




「あ、そうだ。今夜の晩ご飯の材料買いに行こうか」




制服のブレザーを脱ぎながら、アオは私にイチゴミルクを差し出してくれた。




「寝てたから、喉渇いてるでしょ?」



「うん、ありがと」



受け取ったイチゴミルクはとても甘かった。
私が昔から大好きだったイチゴミルク。



この前アオに好きなものを聞かれ、イチゴミルクだと答えたら、その次の日には冷蔵庫の中にイチゴミルクが置いてあった。




そんなアオのさり気無い優しさに、私の胸は締め付けられる。



「で、どうする?俺、買い物行くけど一緒に来る?」



そんなアオの言葉に少し迷った。
アオの家に来てから、ろくに外に出てないし...。



もし、知り合いやパパ、ママに遭遇したらって考えると、あんまり外に出たいとは思わない。