「ミャー...」


私が何をするか、困っていると足元にクロが擦り寄ってきた。



「クロ、どうしたの?お腹空いた?」


クロが私の問いかけに答える訳無いんだけど、猫に話しかけちゃうのは私の昔からの癖だ。



「ミャー」



クロの甘えるような鳴き声に、私は何だか癒される。
クロは、私と重なって見えるような所があるから余計そうなのかもしれない。



「おいで、クロ」



足元で擦り寄って来てるクロを抱き上げた私は、日当たりのいい窓際に移動した。



「今日はポカポカしてて、気持ちいいよね」



「ミャー」



綺麗な真っ黒なクロの体をそっと撫でる。



「アオが帰ってくるまで、日向ぼっこしてようか」



私は窓を少しだけ開けて、窓際にクロと一緒に寝っ転がった。