私の気持ちを察してくれたのか、アオはまた私をそっと抱きしめた。
「俺はここに居るよ、李桜の傍にずっと居る」
耳元で優しく呟いてくれた、アオの言葉にまた目頭が熱くなった。
「...ふうっ...っ」
やっぱり涙を堪えきれなかった、私。
ずっと寂しかった。
朝起きても、学校に行っても、家に帰っても、あたしはずっと1人ぼっちだった。
ずっと孤独だった。
きっと私は、こうやって誰かに抱きしめてほしかったんだと思う。
私は生まれて初めて、人間の体温の温かさを知った。
「ごめんね、アオ」
「ん?」
「朝ご飯中なのに、こんな話...」
折角、美味しいご飯食べてたのにね。
こんな暗い話をしちゃったら、テンション下がるよね。
「んなの、俺は気にしてないよ? 正直言うと、李桜の事知れて、嬉しかった」

