「朝、私が起きるとパパもママも居なくて。でもちゃんと朝ご飯だけは用意してあるの」



共働きのパパとママは、私が起きる頃にはもう仕事に出かけてる。



「夜だって帰って来る事の方が少ないし、」



毎晩、夜遅くまでパパとママの帰りを待っている事もあったけど、都合よく帰って来てくれる訳も無い。



「帰って来たと思ったら、喧嘩ばっかりで」



原因は、私なんだけどね。



「あ、って事は朝ご飯だけじゃなくって、夜ご飯も1人なんだけど」



いつもリビングのテーブルに置手紙と、お金が置いてあって。
夜はいっつも1人で食べてた。




「だから、こうやって誰かと一緒にご飯食べるって事が...どうしようもない位嬉しい」




目頭が熱くなって、涙が零れそうになったけど、私はそれを必死に堪えた。