アオの香りに包まれて
安心しきった私は
突然物凄く強力な睡魔に襲われた。



アオの胸に顔を埋める私に


「どうしたの? 李桜、眠い?」



アオの優しい声が降ってくる。



「ん...ね、む...」


意識が途切れそうな中
必死にアオにしがみ付く。



アオが消えてしまわないように。
もう大事な人を失うのは嫌だから。



「...大丈夫だよ、俺はここに居るよ。
 だから安心して寝な、李桜」




私が意識を手放す間際に
そんな優しいアオの声が聞こえた。




何故だろう。
昨日まではあんなに眠れなかったのに。




アオに抱き締められてるからなのかな...?


凄く安心する。





そんな事考えてる間にも
私は深い深い眠りについていた。