私を包んでくれる
アオの温もりに自然と
大粒の涙が溢れ出した。



アオは私を抱き締めたまま
優しく私の頭を撫でた。



「....アオ」




「ん? 何、李桜」




「...アオ」




アオの存在を確かめるかのように
私は何度もアオの名前を呼んだ。



その度に「何? 李桜」って
私の名前を呼んでくれるアオに
また私の涙腺は緩む。



今まで我慢してきたものが
一気に無くなって楽になった気がした。


今はまだアオに全て話す事は出来ないけれど
いつか絶対ちゃんと話すから。



心の準備が出来たら
きちんと向き合うから。




だから、もう少しだけ。
私を強く抱き締めていて...。