『はぁー。これだから鈍感ってやーね』
 
 
「…。」


大げさに溜息を吐く吉高を無視し階段を上る。 
 
なんか今日、いつも以上に吉高がうざく感じる。 
 


「あーだる」
 

この学校、五階建てとかどんだけだよ。
 
階段を上るのさえもだるいと感じてしまう俺は、一応ピカピカの高校一年生、のはず。
 
 
自分の席に着いた瞬間、机に突っ伏して、俺は夢の中へと眠りに落ちて行った。