千早side
 

ガタンゴトンッ


「は~ねみ。」


高校に入学してから一週間。

春休みにだらだら生活しすぎたせいで、早起きがつらい。


眠気と闘いながら、あの日もこんな風に満員だったなと思いだす。


「…。」


あの子には、やっぱりあれ以来会えてない。

どこに住んでるのかも分からないし。


ましてや、俺のこと覚えてるわけねーし。