「この人、痴漢してました」 そう言って駅員さんに痴漢さんを渡した彼。 お礼、今がチャンスだよね! 「ありがとうございました」 こういう時、人見知りって本当やだ。 お礼を言うだけなのに、無駄に緊張しちゃう。 恥ずかしくて、俯いてる私の上から、声が聞こえた。 「どういたしまして」 その声に、ふと視線を上げると、綺麗な顔の高校生くらいの人が目の前に立っていた。