☆甘い体温・短編集☆


くるっと向き合いムムっとふて腐れると、陽生が緩やかに目を細めてすかさず私の唇を奪う。


それは軽く触れ合う可愛いキスだったけど、陽生の手が再びむき出しの胸にやわやわと触れるから、何だかムズムズとして慌ててそんな陽生の手を掴んだ。



「だ、ダメ……」


「何で?」


「く、くすぐったいし……」


「ひょっとして、もう一度したくなっちゃうから?」


「なっ、ちがっ!」


「いいよ。なんならこのままもう一回、する?」


「ちょっと――」



ニヤリと笑う陽生に思いっきり腕を伸ばし、頬を膨らませる。



「俺は正直まだ物足りない。今までずっとお預け状態だったわけだし、果歩の体が大丈夫ならこの後いくらでも……」


「……もうっ!」



今日の陽生は容赦なく意地悪だ。


それでいて甘さも普段の2割増しのような気がするから、かなり達が悪いと思う。