☆甘い体温・短編集☆


ーー何気ない穏やかな休日のはずが、大変な日になってしまった。


陽生の運転する車に揺られながら、私はグッタリ疲れ切った様に重い息を吐くばかり。

何故か陽生は黙ったまま、さっきから一言も口を聞こうとしないし。



……まだ、怒ってるのかな?


内心不安に思いながら、私はなんて声をかけていいかも分からず、それから特に会話のないままマンションまでたどり着いた。


そして玄関を開け、部屋に入ってもそんな重い空気は一向に変わる気配はなくて……、

さすがに落ちつかなくなった私はくるりと陽生の方へと視線を向けた。



「な、なんか喉渇いたよね?今お茶入れてくるから少し待っててっ」



そう言い残し、ぎこちなくキッチンに駆け込んだ。


うぅ……、気まずいよぉ。

本当さっきからどうしちゃんだろう。

ドクドクと、言い知れない不安が押し寄せてくる。


これは相当ご立腹なのかもしれない。

何だかちょっぴり泣きそうだ。


そんな気持ちを堪えながら、なんとか2人分のコップを用意した時ーー、

突然背後に影がかかり、後ろから体をぎゅっと強く抱きしめられた。