「それと……、今回のことは本当にごめん。この通りちゃんと謝るよ。申し訳なかった。
でも、これだけは誤解しないでほしいんだ。これも言い訳にしか聞こえないかもしれないけど、あのパーティーで一目惚れしたっていうのは嘘じゃない。もし、椎名社長にあんな交換条件を持ちかけられなかったら、ちゃんと正々堂々と君にアプローチをかけようと思ってたんだ。
だから……ごめん」
深々と頭を下げる宮川恭介に戸惑い、思わず言葉が詰まる。
そんな誠意を込めた謝罪に私は何も言えなくなってしまった。
さすがにこれには嫌な顔はできるはずもない。
だって、そう言いきった宮川の顔は本当に真剣で嘘偽りのないように見えたから…
私はただ黙って小さく縦に頷くしかできず、少しだけホッとした表情に変わった宮川からそっと視線を外した。
「なら……いい」
そしてそんな様子を見た陽生もまた素っ気なく呟いて、宮川から背を向ける。
まだ完全に怒りは消えてはいな い様子だったけれど、それでもさっきまでの突き刺すような怖さはなくなっていて
「果歩、行くぞ」
私はグイっと肩を抱かれながら、なんだか言いようのない感情に耐える。それから一度も宮川の姿を見ることなく、慌ただしかったショッピングモールを後にした。



